ジモハック湘南編集長こうちゃんです!
自給人特集第3弾は、茅ヶ崎の魚を使った魚醤『えぼしの雫』を販売しているお寿司屋さん・欣ずしの小又学さんをを取材させて頂きました!
自給人とは、素材にこだわって自給自足するような人を指します。
湘南エリアは、実は海だけではありません。意外にも(?)素材にこだわって、美味しいものを作ったり、良いものを提供する人やお店が多いんです。
自給人特集では、そんな素材にこだわって頑張っている人たちにスポットを当てて、インタビューをしていきます!
今回は、湘南ビジネスコンテストで大賞を受賞し、茅ヶ崎の道の駅ブランド『Choice! CHIGASAKI』でも認定商品となった茅ヶ崎発の魚醤『えぼしの雫』を紹介していきます。
えぼしの雫とは?
えぼしの雫は、茅ヶ崎市の南湖にあるお寿司屋さん「欣ずし」の店主・小又学さんが開発した魚醤。
茅ヶ崎で獲れた小魚に、塩だけを加えて発酵させた魚醤で、添加物などは一切入っていません。
えぼしの雫は、塩分に加えて魚の旨味も入っているので、塩の代わりにえぼしの雫を加えることで、普通に塩を加えるよりも、旨味が増して美味しくなるんです。
EdiblePark茅ヶ崎の卵かけご飯イベントでも、卵かけごはんの醤油の代わりに、えぼしの雫を使ってます!
えぼしの雫を加えるだけで、卵かけごはんを食べると口の中でふんわり旨味が広がる感じがするんですよね。
ありがとうございます!
えぼしの雫の特徴は、一般的な魚醤と比べて魚臭さがないことが特徴で、どんな料理でもお塩の代わりに使うのがおすすめなんです。
栄養士の先生が言うには、『離乳食からエスニック料理まで、何でも使えるね』と仰っていました。
えぼしの雫の使い方とおすすめレシピ
えぼしの雫は、塩分+魚の旨味成分があるので、塩の代わりに使うのがおすすめ。
魚醤(ナンプラー)というと、エスニック料理のイメージがありますが、えぼしの雫は魚臭さがないので、エスニック料理だけでなく、和・洋・中どんな料理でも使うことができます。
小又さん自身が、えぼしの雫の使い方を紹介した動画がありますので、見てみるとよくわかりますよ。
えぼしの雫を使った一部レシピを紹介しますね。
枝豆の塩の代わりに、えぼしの雫を使うのは面白い発想ですね!
確かに美味しそう…!
パスタにえぼしの雫もアリですね!
ペペロンチーノとかに入れても絶対美味しい!
スープや炊き込みご飯などに、ちょっと加えるだけでも味が変わるんですよ。
他にも野菜の浅漬けでも、塩の代わりに少しえぼしの雫を加えると、より旨味のある浅漬けになるんですよ。
EdibleParkの無農薬野菜に、えぼしの雫を加えた浅漬けを作ったら絶対美味しい…!作ってみたいなぁ。
茅ヶ崎の魚を使った魚醤で、どんな料理にでも使えるえぼしの雫。
2年後にできる茅ヶ崎の道の駅の認定商品を決める『Choice! CHIGASAKI』でも認定され、茅ヶ崎や湘南を代表する魚醤になりつつあります。
そこで、今回はえぼしの雫の開発者である小又さんにインタビューをして、熱い想いを聞いてきました!
茅ヶ崎を発信する茅ヶ崎名物を作りたい
本日は、よろしくお願いいたします。
まず、えぼしの雫を作ろうと思ったきっかけを教えて頂けますか?
5.6年前から茅ヶ崎でも名物的なものを作れないか?と考えたことがきっかけでした。
そこで、最初はいわしを塩漬けにして発酵させて作る”アンチョビ”を作ったんです。
最初は、アンチョビだったんですね!
そうなんです。だけど、アンチョビを作るイワシって、1年中獲れるものではないんですよね。だから茅ヶ崎名物にならないなと思ったんです。
確かに。作れない時期があると残念ですもんね。
アンチョビを作る過程で、1カ月塩漬けする期間があるんですね。
その過程でイワシから出た水分が、いわゆる”魚醤”なんです。
ふむふむ。
ですが、その魚醤は匂いがキツくて、食欲をそそるような液体ではありませんでした。
だけどある時、魚醤を生成する特殊な方法を思いついて、その方法を試してみたら琥珀色の綺麗な魚醤に変わったんです。
おお、えぼしの雫オリジナルの生成方法があるんですね。
そうなんですよ。しかもこの方法で作ると、魚醤は6カ月~8カ月の期間がかかるんですが、えぼしの雫の作り方だと1カ月~1か月半で作ることができます。
おお、凄い!ぜひその方法を聞いてみたいです!
企業秘密です(笑)
季節ごとに獲れる魚って変わりますよね。
私の作り方で魚醤を作ると、色んな魚で魚醤を作ることができるんです。
だから、1年中えぼしの雫を提供することが可能になりました。
なるほど。えぼしの雫はどんな魚を使っているんでしょうか?
季節によって変わりますが、主にイワシ・サバ・コハダ・カマス・宗田カツオです。
色んな魚の魚醤が楽しめるんですね!魚によって味が変わるんでしょうか?
基本的には味は変わりませんが、色と風味が変わります。微妙に変わるので面白いですよ。
廃棄する小魚を利用していて、地元活性化に貢献
えぼしの雫は、茅ヶ崎などの相模湾の魚を使って作っているですよね。
そうです。私は、先代から50年以上続いている寿司屋なので、市場関係で太い繋がりがあります。
そこで、規格外で獲れ過ぎちゃう魚で値段を付けることができない魚があることを知っていました。
野菜とかも同じですよね。味は変わらなくても、形が悪かったりすると市場で売ることができないですよね。
そうですね。野菜も形が悪かったりすると、味は良いのに市場に出せないという話をよく聞きます。
ですよね。そのような売れない魚って、海に捨てると産業廃棄物として不法投棄になってしまうし、家に持ち帰っても食べきれずに捨てることになってしまいます。
うーん、もったいない…
昔は、そういう売れない魚を、手開きにして干したり、塩漬けにしたりして、家族みんなで食べたんだけどね。昔はそのような地産地消の文化があったんです。
ですが、今は核家族になってお父さんお母さんは働きに出るようになって、調理してる暇がなくなってしまって、結局捨てる流れになってしまっているんです。
なるほど。
その捨ててしまう魚をなんとか活用できないか?と考えていて、できたのが『えぼしの雫』の魚醤でした。
2019年にやっと形になってきて、2019年の11月に湘南ビジネスコンテストの大賞を受賞することができました。
おお、おめでとうございます!
茅ヶ崎の道の駅の特産物を決める『チョイス茅ヶ崎』でも受賞されていましたよね。
そうなんです。チョイス茅ヶ崎でも受賞させて頂いて、少しずつ認知されるようになってるのかな?と感じています。
えぼしの雫を通して、茅ヶ崎を盛り上げていきたい
チョイス茅ヶ崎では、茅ヶ崎の高田にあるパン屋さん『mog』さんも、えぼしの雫を使った食パンが受賞されてましたよね。
そうなんです。mogさんとは1年位前に知り合って『えぼしの雫を使ったら何でもおいしくなるよ』と言ったら、食パンの塩の代わりの『えぼしの雫』を使ってみたそうです。
その食パンが美味しくて、『潮の香と旨味を味わえる食パン』というコンセプトで商品化することができたんです。
mogさんの「海の和」食パンは、チョイス茅ヶ崎の新規部門を受賞しました。
凄い!えぼしの雫は色んな商品とコラボできそうですよね。
そうなんです。ある居酒屋さんがバーニャカウダーソースで、塩の代わりにえぼしの雫を使って頂いて、食べてみたら物凄く美味しかったんです。他にも豆菓子屋さん、和菓子屋さんなどが、えぼしの雫を使った商品を作ろうとしています。
そんな感じで、私の専門ではない守備範囲じゃないところで、面白い広がりができ始めていることが嬉しいです。
確かに、茅ヶ崎には正直名物的なものが少ないので、えぼしの雫を使った商品がたくさんできたら、1つの名物になりそうですよね。
茅ヶ崎って、観光名所が少ないですよね。だけど、観光名所が少ないからって諦める必要ないんです。
逆に言えば、観光名所が少ないことが茅ヶ崎の魅力ですよね。海と富士山が見えるスローライフ的な感じで。
まさに、僕も茅ヶ崎のゆったりした雰囲気が好きで、茅ヶ崎が大好きになりました。
だけど、茅ヶ崎のイメージは、海やサザン、えぼし岩などですよね。
だからこそ、海に関わる商品ができれば、茅ヶ崎のイメージを発信することができると思うんです。
えぼしの雫を使って、潮の香がするマカロンを作るのも良いし、魚醤ソフトクリームなんて作ったら面白いですよね。
あ~確かに!特に魚醤ソフトクリームがあったら、絶対茅ヶ崎に来たら食べたくなります(笑)
ですよね(笑)
うちのお寿司屋さんも、寿司屋さんって敷居が高くて入りにくい人もいますよね。
だけど、『魚醤ラーメン』という商品を作ったら、今まで来なかったお客さんが来るようになったんです。
NHKのあさイチで特集された時に、長野の人がわざわざ魚醤ラーメンを食べに来てくれたお客さんもいました。
長野から!?それこそ名物が目的で茅ヶ崎に来るって嬉しいですね。
そんなことを5.6年くらい前から夢見て、やっと最近形になってきました。
そしたら、『じゃあ俺も自分の業種でなんかやってみようか!』という気運も高まってきて、私の周りも盛り上がってくるようになりました。
そうやって気運が高まってくると、みんなで色んなアイディアが出てくるんですよね。
ふむふむ
同じ業種が集まって物事を考えるより、色んな異業種が集まって考えたほうが、今まで考えもしなかったアイディアが出てくるんです。
違う業種だからこそ、良い意味で好き勝手言えて、発想が自由になるんですよね。
それぞれの専門の方が、本気でえぼしの雫を利用しようと思ってくれたら、茅ヶ崎らしい商品がたくさんできるんじゃないかと思っています。
確かに、茅ヶ崎をイメージしやすい商品ができれば、茅ヶ崎を盛り上がることにも繋がりますよね。
えぼしの雫は、その火付け役になりそうですね。
えぼしの雫は、茅ヶ崎や湘南の海の魚を使った魚醤です。
それぞれの季節に獲れる魚を使っているので、湘南の四季も感じられる魚醤なので、茅ヶ崎名物に育てていきたいです。
色んな地元の異業種とのコラボレーションも生まれ始めていますし、えぼしの雫を通じて茅ヶ崎がどんどん盛り上がったらいいなと思っています。
道の駅も2年後にできますし、えぼしの雫を使った色んな商品ができたら面白くなりそうです!
貴重なお話、ありがとうございました。
えぼしの雫の購入はこちらから
えぼしの雫は、以下から購入することができます。
欣ずしの概要
店名 | 欣ずし |
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ジャンル | 寿司屋、えぼしの雫の販売 |
住所 | 〒253-0061 神奈川県茅ヶ崎市南湖2丁目3−12 |
アクセス | 茅ヶ崎市の南湖通り沿い |
営業時間 | 11時30分~21時00分 |
定休日 | 水曜 |
問い合わせ先 | 0467-82-7884 |